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クオリティ オブ キャリア(QOC)と プロジェクト学習          鈴木敏恵

■ クオリティ オブ キャリア(QOC)を目指して   

                 

 知識創造型社会はすでに到来しています。ケータイをはじめとする情報環境、グローバル化、高齢化、就労観や価値観も多様化しています。教育や成長というのあり方も新しい考え方が求められます。どうこれからの現任  自己の成長、教育のあり方、キャリア設計を考えたらいいでしょうか。ここにクオリティオブキャリア(OQC)という考え方とその実践を提唱したいとおもいます。

 

〇 QOC ( クオリティオブキャリア ) とは

 クオリティ オブ キャリアとは、キャリアの新しい考え方を提唱するために私が生み出した言葉です。“クオリティ”には上質、唯一というイメージがあります。それは目に見えない精神や感性をもニュアンスとします。“キャリア”とは能動的な職歴、経験で保有していく能力やスキルの意。クオリティオブキャリアとは、一人ひとりがもって生まれたよさや感性を大切にしつつ、自らの成長を求める姿勢、他者への共感など人間として高くありたいと願い学び続ける意志に価値をおく表現です。

 スペシャリストとして専門性や資格取得、スキル向上だけではなく、スペシャリストとして、特殊なものの見方、捉え方ができる、それは一つの専門を極め追求しているからこそ持つ普遍性や本質を見抜く知性 一般的な教養人間としての全体性を高めること、社会的地位や収入の向上のみを価値観とするのでなく、自らの信じることへの真摯でひたむきな成長を求める生き方、その提唱でもあります。

 クオリティ オブ キャリアとは、今の社会の中でどうキャリアを積むか、というはじめに社会ありきではなく、自分はどのように生きたいのか、自分が納得する「自己成長」を求めてキャリアのクオリティーを追求する生き方、働きかた、を意味します。

〇  QOC 4つの「知」

知識創造型社会は、正解やマニュアルなき時代です。そこでは知識量や専門的範囲における優位な能力ではなく、課題解決力、コンピテンシー、人間性など、複合的能力、知性、感性の全体性が伴うことが求められます。QOCは、この全体性と人間性を極める姿勢が理念となります。それは「意志ある学び」「知性と感性の融合」「未来への貢献性」を特徴とします。

 

バランスのいいA〜Dの全体修得が求められますが現状はAの「知識やスキル」が多く、Bの人間性、CのコンピテンシーやDの目標設定力、課題解決力などを獲得する学びは多くはありません。この修得に次世代プロジェクト学習(「ポートフォリオ評価とプロジェクト学習」医学書院 参照。)が大きな効果をもたらします。

 

 

プロジェクト学習とは

未来教育プロジェクト学習(以後、プロジェクト学習)とは、プロジェクトの特徴やセオリーを学習に活かしたものです。意志ある学びを叶える新しい教育のプラットフォームとして、また目標達成や課題解決の手法として、教育界、医療界、自治体などの課題解決力の人材育成や目標実現の手法としてすでに広く実践されています。

ビジョン(目的)とゴール(目標)

 その特徴は3つ。一つは学習者自身が学習の目的と目標を自覚し「何のために何をやり遂げたいのか」を自分のものとして学ぶものです(図b )。

 

プロジェクト学習の基本フェーズ

 もう一つはプロジェクト学習の基本フェーズ、「準備」「ビジョン・ゴール」「計画」「情報リサーチ」「制作」「プレゼンテーション」「再構築」「成長確認」の存在です(図c 参照)。「準備」のフェーズでは、現実と対峙し自分の目で課題を発見します。「ビジョン•ゴール」のフェーズでは目的と目標を明確にして具体的なゴールを決めます。「計画」では目標達成するための戦略をたてます。「情報リサーチ」では、情報を獲得、分析をして解決策を生み出します。それを他者に伝える「制作物」をつくるフェーズで経て「プレゼンテーション」します。最後に全体を「再構築」し「凝縮ポートフォリオ」を生み出します。自分の変容や「成長」を確認して終えます。

 

身につくコンピテンシー・高まるQOC

各フェーズで課題発見力やビジョンを描く感性、計画力や情報力、プレゼンテーション力、他者に役立てる貢献性など、A〜Dの全体的な能力や人間性をも高めることができます。(図c

プロジェクト学習とポートフォリオ

未来教育プロジェクト学習の3つめの特徴は、ポートフォリオの存在です。目標へ向かう軌跡をポートフォリオで一元化していきます。成長するためには、自らを客観視することが不可欠です。ここにポートフォリオが応えます。この(元)ポートフォリオを最後に再構築したものが「凝縮ポートフォリオ」=他者に役立つ「知の成果」を生み上げることを大きな特徴とします。(図d)

 

 

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