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フィンランド小学校での忘れがたきシーン:経験の価値化 鈴木 敏恵

 フィンランド小学校での忘れがたきシーン:経験の価値化

   『 疲れた価値のあった人? 』 

                鈴木 敏恵


 もうずいぶん前、2回フィンランドへ行きました。
 バスや電車を乗り継いで、FAZER ファツェルのチョコレート工場へみんな(小学校、4年生)と一緒に行きました。道中も目的先でのチョコレートの製造ラインに添ってけっこう歩いたことも何もかも関心深く楽しい遠足的社会科見学でした。
 5キロ程度か、もっとかとにかく歩きました。たっぷりと1日つかいしました。学校へ戻り、子どもたちはコートを廊下のフックに掛け、教室の自席に戻ります (戻らないで窓際のソファでリラックスしてる子もいたけど)。みな、そうわいわいはしてません、たのしかったけど、けっこう疲れていたし…。

 その後の15分程度の教師と子どもたちとのやりとりが胸に残ります。




 教師「今日たくさん歩きました、つかれた人?」
 生徒「ハーイ」
 ほぼ全員が、挙手して互いに目を見ます。

 教師「じゃあ、疲れた価値のあった人?」
                   ほんの一瞬だけ静寂

子どもたち、リフレクション、すぐに何人かが手をあげ、自分なりの経験の価値をみんなへはなします。今日の遠足についての考え、気づき、感じたこと、もっとチョコレート製造の最終工程を見たかったなどさらなる願い、道中みた花が教科書にあったものであったこと……自分が見た獲得したことを一人ひとりが話します、それを関心深くみながききます。同じ経験をしているのに、獲得したものはみな違う…。いつか、はじめ教室にあった疲れていた様子は消え、子どもたちの表情は、”知”で満ちていきます。

このスマートなフィードバック。珠玉。
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朝早くから、電車やバスを使い、5キロ歩いて、FAZER ファツェルの
チョコレート工場に到着して、説明を少し受けて、髪の毛が落ちないよう白い不織布であたまを被い、チョコレートの製造ラインをけっこう丁寧に見て、最後にチョコ頂いて……この長い日中のすべては、学校に戻ってからの、たった15分程の先生と子どもたち互いで行われた知のシェアのためにあったことに私は気づきました。どんな経験でも、やりっ放しにしたり、先生の訓話をきき、「ハイ!」で終えたり、まして「あ〜疲れた」で終えては意味がない。

先生は「疲れたか?」をききたいわけじゃない。
今日の経験を、ひとりひとりが獲得した知を、価値化、共有することをねらっていた。
授業、研修、さまざまな活動、出来事……
私たちは生きている間中、かならず何かを経験します、大切なことは、そこから何を学べるか、ここに教育の意味がある。 鈴木 敏恵
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フィンランドの高校生との対話
https://www.youtube.com/watch?v=LPr-diG3YDo

鈴木敏恵とフィンランドの若者の対話(2)「コンピテンシーとは」

 講演 鈴木敏恵/フィンランド教科書展示

2012年8月18日 「未来教育プロジェクト2012 講演会」




フィンランド小学校


自分の学びの目標と内容と評価が入ったファイルを自己管理する子。




youtube 】動画視聴↓クリック
 
  未来教育プロジェクト(2)「コンピテンシーとは」

【収録】2011年6月18日収録動画。<鈴木敏恵とフィンランドの若者ユリウスの対話>
【協力】 動画撮影・リライト:藤井基博/編集ほか:金野稔/写真撮影ほか:加藤由美

【キーワード】
新学習指導要領 言語活動の充実  自信+意欲+能力 コンピテンシー 学力B  OECD PISA 学力 フィンランド教育 ロジカルシンキング

【説明】
鈴木敏恵とフィンランドの若者ユリウスの対話:20110618収録
この動画は、意志ある学びの実現を願い、新しい時代の新しい教育の創造と実践に貢献することを目的としています。by  シンクタンク未来教育。

【リライト】

 S) 日本の教育会では、いま子どもたちに知識を与えたり、わからせるのではなく、コンピテンシーを身に付けるようにいわれていています。日本では、コンピテンシーとは、自ら獲得した知識とかスキルを現実にいかせる力という感じなんですけれど、ユリウス君は、コンピテンシーというとどのようにイメージしていますか?

Y) コンピテンシーとは、できる、に近い意味ですね。自信+意欲+能力ですね。やはり自信がないとどうにもなりませんね。自信がない人の姿をみると、かわいそうだな、と思います。自信がないとやる気もないのかな、と思います。そして、もしやる気がないのなら、あまり上手にできないと思います。

S) やりたいから、うまくできる。

Y) やる気がなくて、何かむりやりしても、結果はあまりよくない。と思います。

S) 能力は、頭のなかにあるわけじゃないですか、でもコンピテンシーは、それをやる、とか、できる、ということだから、その能力をいかせるためにも、やるぞ、とかそして、やるときには、もっとうまくできるし、という感じですよね。先生たちが、コンピテンシーを子どもたちに持ってほしいなー、って思ったら、どんな先生だったらいいと思う?

Y) やる気は、自分から発生しないと意味がないと思います。つまり、生徒を放っておくというか、生徒の自由に能力を使って、ベストをしてください、という感じです。その生徒が自分の能力を自分で超えるべきに励ますべきだと思います。

S) 能力を超えるべきにというは、すぐにできなかったり、困難があったりしても、自分でできるように、ということ?

Y) 自分の全力を使う。中途半端はあまり賛成できません。 

S) コンピテンシーって、もともとただできるんじゃなくて、もっとよくするというか、最善でするというか、そういうニュアンスもあるよね。

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 講演 鈴木敏恵/フィンランド教科書展示

2012年8月18日 「未来教育プロジェクト2012 講演会」

 書籍

書籍プロジェクト学習の基本と手法課題解決力と論理的思考力が身につく 抜粋ページ184~187P

 web

フィンランドのユリウスさんと日本の先生たちとの交流 鈴木敏恵

フィンランドのマリッカさんに聞くプロジェクト学習 鈴木敏恵



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